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稲葉組ができるまで【2018〜2020 まとめ】

新座柳瀬2018-2020

※Xで連載していた20年振り返り企画『稲葉組ができるまで』を加筆・修正したものをまとめています。

【目次】
 2005〜2010 始まりの朝霞西(『A Midair Knight’s Dream』とか『La Esperanza』とか)
 2010〜2012 ラブコメの始まり(『Twinkle Night』とか『I Got Rhythm!』とか)
 2013〜2015 高校演劇を諦めた日(『Love & Chance!』とか『Ernest!』とか『Eliza!』とか)
 2016〜2017 逆襲の新座柳瀬(『Love & Chance!』とか『Merry-Go-Round!』とか)
⇒2018〜2020 奇跡のようなこと(『Ernest!?』とか『Confession』とか)

2018『Alice! ~パート3 響け、ウエディング・マーチ!編~』(脚色)
(ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』による)

 この年、全国出場の翌年だけど新入部員は1名……
 また、春季発表会の作品作りが色々あって間に合わずに春季発表会は不参加。それまでタイトなスケジュールを切り抜けてきたけれど、ここで一敗地に塗れる。
 しかし、6月のコピスみよしの演劇祭に向けて何か作らねばとなり、色々考えた結果、『Alice!』の続編を新作として作ることに。物語はパート2の前日譚で、登場人物は5名というコンパクトにまとめた作品です。
 舞台装置はいつか連続上演するかもしれないとパート2と同じものにしました。
 そして、アリスには入部したての1年生を配役、これはナカムラ先生の体験談から応用です。ここで1年生が経験を積んだことが、次の作品に繋がります。

2018『Ernest!?』(翻案)【地区】
(オスカー・ワイルド『真面目が肝心』による)

 地区発表会の少し前、事務室前を通りかかると『岐阜の演劇部の先生からの電話です』と呼び止められる。
 それを聞いて、長良高校だとすぐに気づきます。長良高校は『真面目が肝心』原作の作品で既に県を終え、中部日本大会の出場が決まったと知っていたから。
 電話に出てみると、地区発表会を観に来たいと仰る。
 『えっ、岐阜から?』
と思っていたら、ホントにいらっしゃった!
 短い時間だったけど、初めて同じような作品を扱う先生とお話しできたことは顧問生活の中でも鮮明に記憶に残る感動的な1日でした。
 この時の翻案では一幕で登場人物6名とかなりコンパクトに仕立て、地区の会場は奥行きがないので、セットも割と平凡な組み方になりました。そのため、ラブチャの時とは違い、この作品は発表会の機会ごとに少しずつ内容を見直していくことになります。

2018『Ernest!?』(翻案)【中央】
(オスカー・ワイルド『真面目が肝心』による)

 中央発表会にあたって、脚本と舞台装置を見直しました。舞台後方のパネルを全てやめ、代わりに廊下台を設置し、部屋の外が見えるように変更。舞台の奥行きを使って街灯も設置。また、本棚の存在感があり過ぎたので、メインの部屋から隣の部屋へ移動しました。
 普段から原作があっても、かなり手を入れて翻案するため、その過程で当て書きのようにキャラクターを部員に寄せるようにしています。
 そのため、6月の『Alice!』で1年生をアリスに配役し、時間をかけて得意・不得意を把握できたのが大きかった。
 この時は2年生がグウェンドレン、1年生がセシリーを演じましたが、思い切りがよく、理解も早い、1年生であることを感じさせない堂々としたお芝居を見せました。
 この時は部員6名の時期でしたが、思いの外、それぞれの役が上手く割り当てられて、良い感じの上演ができました
(第67回埼玉県高等学校演劇中央発表会 優秀賞)

2018『Ernest!?』(翻案)【関東】
(オスカー・ワイルド『真面目が肝心』による)

 栃木での関東大会は珍しく12月に開催。
 この作品は基本1部屋で展開される物語で、照明の変化はほとんどありません。ただ、最初はベタっとした地明かりですが、玄関前の空間が夕方、夜と変化していって、夜には玄関の灯りと街灯が点灯します。
 2〜3分ぐらいかけて、ゆっくりと気づかれないように照明を変えていくので地味な変化なのですが、実は結構シビアな照明のエリア分けがあります。
 栃木の照明スタッフさんはたくさん制限のある中、これを実現してくださいました、ホントに感謝しています。
 この年から3年連続で『上演8の呪い』が始まります。でも、この年はホテルと会場が徒歩圏内だったので、何とか日曜朝一の上演を終えることができました。
 そして、2度目の総文祭へ、2日後には長良高校が総文祭への推薦を決めます。
 不思議な縁が続くことになります。
(第54回関東高等学校演劇研究大会 最優秀賞)

【補足】きっと佐賀で(長良高校との出会い)
 9月の地区発表会に長良高校の顧問の先生が来てくださり、顧問生活でも特に印象に残る1日となったわけですが、やっぱり長良さんの作品も観たいと思いました。
 11月、中央発表会を終えて、長良さんに遅れること3ヶ月半、ブロック大会進出が決まります。
 12月に入り、長良高校の顧問の先生からご案内を頂いて、部長を連れて壮行公演を観に行きました。
 公演後、顧問の先生が岐阜駅まで送ってくださったのですが、クルマに乗る直前、長良の部長さんと交わした短い会話
 私「一緒の舞台に立てたら良いね」
 部長さん「きっと佐賀で」
 あの光景はたぶん一生忘れえぬ光景。
 あの時、長良さんは全国に行くのだろうと漠然と思いました。そして、スピリチュアルなことは信じないのですが、この時ばかりは、長良の部長さんの言葉が、言霊となって、全国に導かれたのだと感じています。

2018『Confession』(翻案)【福山春フェス】
(ピエール・ド・マリヴォー『偽りの告白』による)

 西日本の高校を招いて開催されている『ふくやま春の高校生演劇フェスティバル』。この年、名プロデューサーS先生からお声がけを頂いて参加することに。参加校は福山市の高校合同チームの他、明誠学院と徳島市立と新座柳瀬。いわば宮城総文の同窓会な感じ。
 ……とはいえ、さすがに装置を持っていく予算はない。そこで明誠学院の螺子頭先生にお願いして、ボックスを5つ、用意していただいた。演出をかつての『La Esperanza』方式を採用。役者はずっと舞台に、出捌けはボックスの昇降で表す形にしました。これは舞台外に出る導線を作ると、慣れない会場だと、出遅れたりする危険性があるので。
 さて、遠征公演の良いところは、ウチの作品を観たことがない方々の前で披露できること。自分たちが思っていなかったところでリアクションが起きたりするのが楽しい。この時はアーネストがメイド、セシリーが従者を演じたりと、男役と娘役を入れ替えたりと色々試せたのもありがたかった。

【補足】佐賀総文の顧問研修会
 4月、抽選会とヒヤリングのために佐賀へ。演劇部の遠征で飛行機を使ったのはこの時が初めて。
 この時、長良高校さんとは事前に連絡を取り合い、『ヒヤリングの時に交流会をしましょう』と約束して、長良高校さんと会館ほど近くのミスタージョージ鳥栖店でランチ。この後の抽選会で、例の同一原作2連続上演が決まる。どこまで仲が良いのやら💦
 その日の夜の顧問研修会、これまで参加したどの研修会よりも感動的なものでした。上田先生のスピーチに感動し、豊嶋先生や彌富先生と部活や作品について、あれこれゆっくりお話できた。2次会、3次会までほとんどメンバーが減らずに進み、終わったのは25時に迫る頃。そんな顧問研修会は後にも先にもありません。
 宮城の時は初参加でバタバタし、後に「あの時はどうも」的に距離が縮まった方が多かったのですが、佐賀ではこのタイミングで知り合えたことで総文祭期間を知り合い状態で迎えられたのが楽しかった。

2019『Ernest!?』(翻案)【連盟総会】
(オスカー・ワイルド『真面目が肝心』による)

 当時、連盟総会は1日がかりで、午前中は総会議事、午後は素材上演付きの研修会で、全国出場校がある年はその学校が担当……ということで、素材上演をすることになり、卒業生の穴を埋めるべく1年生を抜擢して、入部1ヶ月で舞台へ送り出しました。
 5月早々に新キャストでの上演ができ、卒業による役者の入れ替えが無事終了して、上演できない最悪の事態を回避できました。また、研修会の講師を自分で交渉して良いとのことだったので、アガリスクエンターテイメントの冨坂友さんにお願いすることになりました。
 シチュエーション・コメディを得意とされる冨坂さんのアドバイスはとても的確で、しかも、この作品だけに当てはまることではなく、このタイプの作品に広く使うことのできる内容で、これは今でも作品作りの指針になっています。

2019『Alice! ~パート4 女王さまの逆襲!?編~』(脚色)
(ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』による)

 春季演劇祭は佐賀総文の打ち合わせと日程が重なったので上演できませんでした。
 6月のコピスでは、昨年に引き続きAliceシリーズの最新作を上演しました。本当はこれまでと同じ装置で上演しようと思っていたのですが、色々あって、新しいセットでの上演することになりました。これがコピスみよしの運営から手を引くことになったのですが、それはまた別の話。
 この作品では珍しく舞台転換があり、トランプの絵柄の入った4つのボックスが色々な位置に動きながら物語が進んでいきます。ボックスの中に役者が入ったり、上に役者が立ったりするため、耐荷重200キロ程度に設計。
 この頃になると衣装もかなり揃ってきて、あんまり新しく購入せずとも登場人物の衣装を賄えるようになりました。
 『Alice!』の2〜4は時系列に並べると3→2→4、しばらく書いていませんが続編が書けたらいいな、と思います。

2019『Ernest!?』(翻案)【壮行公演】
(オスカー・ワイルド『真面目が肝心』による)

 佐賀総文前に新座市民会館で全校観劇の壮行会と壮行公演を実施しました。
 6月の高文連壮行会で短縮版を上演した後、期末考査期間に脚本の大規模改訂に着手。シーンの順番を入れ替え、登場人物を増やし、セットも見直す。この改訂でフレディとミニピアノ演奏が登場しました。
 大道具も後方通路の中央付近から上手奥へ分岐する廊下を追加、佐賀総文の時はこの廊下の評判が良かった。
 佐賀総文に出演した1年生は2人、プリズムとフレディ。プリズムは4月から練習に参加していましたが、フレディは7月の考査明けから。『Alice!』の帽子屋が好演だったので、経験として大きな舞台を踏ませておきたいと思っての抜擢でした。これができたのも2年、3年の主要キャストがしっかりと土台を固めてくれていたから。
 この抜擢が次の秋の演目の足掛かりとなっていきます。

【補足】ルーツ・オブ・ツリー
 佐賀総文前の出来事をもう一つだけ
 南関東の顧問研修会で、審査員だった工藤さんとお話している時に、
「近畿代表の大谷高校の作品は絶対に観て。きっと好きな作品だと思うから」
……とオススメされます。
 工藤さんは大阪府大会で大谷高校さんを観て、関東大会でウチを見て、共通する何かを感じたらしい
佐賀総文の大谷さんの演目は『ふじんど』、ウチの演目は『Ernest!?』。
 さて、ここで問題です。
 この2つの作品を観て感じた共通点とは一体なんでしょうか?
 さて、4月のヒヤリングの顧問研修会で偶然、大谷高校の先生と隣り合わせる。
工藤さんに言われていたので、何か共通点があるのかと色々お話を聞いていたら、驚きの事実が明らかに
『ふじんど』と『Errnest!?』を観て、そこに気づくのかと背筋が凍るような感覚に襲われる。
 大谷高校さんにはコーチがいるのですが、コーチの小川さんは『遊気舎』の俳優さん。
 『遊気舎』
 言わずと知れた関西の有名劇団。
 2代目の座長は【後藤ひろひと】さん。そう、脚本を書き始めた頃に何作品も脚本を書き起こしをして上演し、時間があればDVDを観ていた脚本家さん。
 つまり、実際に後藤さんの元で演劇をしていた小川さんと、例えるなら教材を揃えて通信教育的に後藤さんの作品から脚本や演出を一から勉強してきた私。なので、作品の表現として現れているものは全然違っていても、作品の骨格となる部分に共通点が感じられたのかもしれません。
 というか、大谷高校さんにあれこれ聞いてみて、やっと見つけられた共通点でしたが、2校の上演を観ただけで、そんなことを感じ取ることができるのかと、改めて工藤さんの慧眼に驚かされた出来事でした
その後、佐賀総文前に遊気舎さんの公演を観に行って、小川さんとも初対面。
 佐賀総文で観た大谷高校さんの上演はもちろん素晴らしかったし、オススメされた理由がよく分かりましたその後、なかなか頻繁にとはいかないけれど、大阪へ観劇に行くタイミングで交流を深めつつ、埼玉と大阪で離れているけど、SNSなどで大谷さんの活躍を観て励まされています

2019『Ernest!?』(翻案)【佐賀総文】
(オスカー・ワイルド『真面目が肝心』による)

 コンクールはもう良いかなと思う反面、たくさんの人に作品を知っていただく機会としては、これ以上ない機会でもあります。中国・九州・四国の皆様には、この作品がきっかけとなって知っていただいた方も多い。
 それはやっぱり幸せなこと。
 主人公のアーネストを演じていた当時の部長は、1年の宮城総文の時にはラブチャのリゼットを演じ、男役も娘役も演じるウチでは珍しいタイプでした。もちろん、どちらもキチンと成立させる器用さに加えて、圧倒的な努力の積み重ねるタイプ。
 『Love & Chance!』の時はほとんど変更なく上演し続けましたが、アーネストは上演ごとに変更を加えていました。その分、主演は大変だったと思いますが、佐賀での上演はお客様の反応も反響も良く、幸せな思い出となりました。

 ……なんだけど……

 そして、『ラブ・アンド・チャレンジ事件』に続いて巻き起こった『Ernest【?】事件』。やっぱり、前回のことに気づいてもいなかったんだなぁ、と察する。
 こんなことなら出場校打ち合わせで騒いでおくべきだったと後悔した出来事でした。
(第65回全国高等学校演劇大会 優良賞)

2019『[hénri]!』(翻案)【地区・中央】
(ジョージ・バーナード・ショー『ピグマリオン』による)

 佐賀総文後の秋季発表会。
 宮城の時はここの切り替えが上手くいかなかったので、早めに準備していました。
 この年は3年の娘役と1年の男役が中心になるということで、このバランスで上手くいくものをと考えて、『ピグマリオン』を選択しました。
 舞台は後方をヘンリーの部屋、前方を家の外として見立て、この配置を利用した、部屋の中のヘンリーがイライザとフレディーの姿を思い浮かべているような構図がお気に入り。小道具や衣装なども細かく見直し、今まで以上にこだわりました。
 ウチの作品にしては科白のない場面が多く、音楽と照明の変化や役者の仕草や姿勢で表現する普段の作品とは少し違いました。
 それでも相変わらず『エンタメはダメ』だ批判をする方々もいました。

 さすがに、もう気にしないけどね。
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2019『[hénri]!』(翻案)【関東】
(ジョージ・バーナード・ショー『ピグマリオン』による)

 この年度の関東は2月1日、2日。この少し前からあの肺炎のニュースが流れ始めた頃。
 遠征前にマスクを買いに行ったり、上演が例によって日曜朝一だったので会場から宿までのバスの手配をしたりとバタバタ、久しぶりに落ち着かない遠征でした。
 この時のイライザは紆余曲折ありましたが、シルヴィアやグウェンドレンなどを経験して成長してきた娘役。
 イライザはヤンチャさと淑やかさを併せ持つ、かなり難しい役、特殊な言葉遣いを使いこなし器用に立ち回ることが求められますが、イライザを活き活きと演じてくれました。
 でも、関東の『[hénri]!』の時は色々上手くできずに練習が足りない中での上演となってしまいました。だから、ちょっと悔いが残っています。
 そして、関東の翌日。あの船が横浜港へとやってきたのでした。

2020『Confession』(翻案)【地区】
(ピエール・ド・マリヴォー『偽りの告白』による)

 2月末〜5月末まで全国で臨時休校となった年の秋。
 運営として方々走り周り、県高文連と芸術劇場さんに納得してもらえる有観客上演ガイドライン作りに奔走しました。
 そもそも発表会ができるのか、という状況でしたが、なんとか少人数ながら有観客での開催にこぎ着けます。
 この年は当初、『フィガロの結婚』を上演しようと計画していましたが、色々あって福山で上演した『Confession』にキャラクターを追加する形で上演することに決まります。
 大道具は元々、ボックス5つだけのシンプルなものだったので、その方向性をそのままにボックス同士をつなぐ廊下だけ追加する形にしました。シンプルな装置ですが、アクリル板とLEDテープを仕込んで廊下の床が光るように加工し、少し存在感のある形に仕上げました。
 この作品は役者全員が最初から最後までいて、袖には下がらないスタイルの作品。
 例年になくシンプルなセットでしたがこれが後々、功を奏することになります。

2020『Confession』(翻案)【中央】
(ピエール・ド・マリヴォー『偽りの告白』による)

 コロナ禍で劇場公演がストップしていた頃。彩の国さいたま芸術劇場で最初に一般有観客で開催された演劇公演がこの中央発表会でした。
 そのため、整理入退場、座席消毒、間隔を取った整列、客席の千鳥配列など、まるでコロナ対策の品評会のような発表会となりました。
 さすがにこの時は大量の書類を捌くために、さすがに稽古を見る余裕は無く、かなりの部分を自主稽古に委ねました。
 そんな中、デュポア役の部員のセリフの言い方を直したいのだけど時間がない。そこで卒業生にお願いして、台本を送り、全てのセリフを録音してもらって、送ってもらい、それを教材にしてセリフの練習をしてもらう形にしました。
 とにかく色々あったけれど、開催県の3枠目に救われて関東大会へ。自分が忙しいから生徒が割を食うという状況は避けたかったので、その意味でも良かったとホッとしました。

2020『Confession』(翻案)【関東】
(ピエール・ド・マリヴォー『偽りの告白』による)

 12月に入り感染状況の悪化。万が一に備えて、関東大会の映像審査の概要が出て、固定アングルであれば、改めて撮影しても良いという方針が出ました。
 個人的にはさいたま会場のヒヤリングの頃には、上演を伴う開催は難しいと思っていたので、再撮影が可という方針が決まった段階で、関東の舞台が無理なら、せめて地区で借りている会場でプロの綺麗な照明の中で上演させてあげたいと思いはじめる。まずは、校長先生に相談すると「是非そうしてあげてほしい」と予算を確保してくださった。この年は学校としてもできないことが多すぎたので、できることはという判断だったのだと思う。
 次に黒猿の黒太さんと色々相談して、人の出入りの多い公民館併設のホールを数日借りるよりも、王子小劇場を借り切って特定少数で実施した方が色々コントロールできて安全だろうということに話がまとまります。また、コロナ禍で劇場使用料が割引になっていたことも大きかった。
 そして、この時に舞台装置がシンプルな作品を選んでおいて良かったと実感。いつもの装置だったら絶対無理でした。
 撮影初日の金曜は私と小磯さんと黒太さんと劇場のスタッフさんだけで会場を準備。
 土曜は生徒も来て、場当たりと無観客収録1回目。
 日曜の午前に無観客収録2回目。午後に部員の保護者の皆さんとよく観に来て頂いていた常連さんを少しお招きしての公演形式で収録しました。
 最初の緊急事態宣言が出て1週間後、限られた人数でしたが、お客様の前で上演できたのは幸せなことでした。

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