『吉祥寺シアターが空いてる!?』会場予約奮闘記

全国大会関連の壮行公演を除くと、外部会場を借りての単独の自主公演は初めての試みです。とはいえ、精華高校さんとのシアター風姿花伝での合同公演や王子小劇場での審査映像収録などは経験しているので、どこかのタイミングで外部会場を借りた自主公演を打ちたいとは、ずっと考えていました。それでも実際に劇場を借りるとしたら、シアター風姿花伝や王子小劇場などお付き合いのあるところかなぁ、とも思っていました。

しかし、コロナ禍に入り、色んなことが難しくなった最中に異動となり、今の学校へと移りました。そこで1年目から担任をすることになるわけですが、色々と分からないことも多い中、クラスの生徒と話したりしていと、授業で習うダンスについては学校主催の大きな会場での発表があるけど、彼女らが普段踊っているヒップホップとかジャズダンスとか、そういうダンスは文化祭など校内での発表の機会しかないことも分かってきます。でも、彼女らの練習風景を何となく眺めていると、彼女らが本気になって練習した作品を観てもらえる機会を作れたらなと漠然と思い始めました。

で、漠然と思っていれば良いのに、実現しようとするから波風を立ててしまうことになるのですが💦💦💦

2022年の秋頃、『Midnight Girlfriend』を稽古している頃、『もう1年あれば自主公演をしてもお客さまに来ていただけるぐらいに成長してくれるのではないか』とふと思いました。これはもう直感のようなもので根拠はありません。でも、その直感を根拠に、それならばウチのクラスのダンサーたちの発表と組み合わせて公演を打つのはどうだろうかと思ったのでした。

演劇だけの公演ならば会場に広さや構造に合わせて演目を選ぶというようなこともできるのですが、ダンスが一緒となるとある程度の広さが必要となるので、シアター風姿花伝や王子小劇場は少々厳しそう。学校に授業に来てるオノマさんや黒猿の黒太さんなど色々な方に相談をすると公共のホールが良いんじゃないかと。で、仙川、高円寺、八王子など色々な劇場の予約状況を確認していく中で、吉祥寺シアーも確認してみようとなった訳です。

吉祥寺シアターの利用案内を見ると、まず5日間以上の予約が16〜17ヶ月前から予約が始まります。つまり、180席ぐらいの会場を1週間ぐらい抑える体力のある団体じゃないと借りられません。これで埋まらなかったら、12〜13ヶ月前予約が始まります。この利用案内を見て、ほぼほぼ諦めたのですが、念のために予約状況を確認すると、なんと!

『吉祥寺シアターが空いてる!?』

しかも、ちょうど良いことに、2023年3月2日(土)と3日(日)という卒業式の1週間前の土日。よくよく観てみるとこの週の火曜日から金曜日までが保守点検。土日を小屋入りにして利用するのは、料金的に不利なので空いてるのだと推察。でも、こちらとしては1週間も借りられないので、土日料金でも2日間だけ借りられるのは大きな魅力。

・・・ということで、吉祥寺シアターに狙いを絞って準備を始めます。

毎月予約状況が変わっていないか確認しながら、利用申請の期間を熟読。コロナ禍に入ってから郵送での提出とのことなので、いつまでに届くように出せば良いかなどを吉祥寺シアターに問い合わせ。利用申請書をダウンロードして、早め早めの申請書作成。内容も確認に確認を重ねて、2023年の年明け早々には準備完了。すぐに投函しても良かったのですが、1つ気になることがあったので、ちょっと待機。

1月11日(水)。水曜日は黒太さんが授業で学校に来る日なので、授業終わりに『もし、吉祥寺シアターからスタッフについて問い合わせがあったら黒太さんにお願いするって答えて良い?』とお願いして、OKをもらう。実際、ずっと黒太さんに相談していたので、もし公演をすることになれば、もちろん黒太さんにお願いするのだけど、なんで改めて確認したかというと、申請書の予定人員の欄に『スタッフ』の人数を記入する欄が気になったから。もし、僕が吉祥寺シアター側の人で高校の演劇部から申請があって、スタッフ欄に人数が書かれていたら「高校の演劇部のスタッフって高校生? いやいや、無理無理無理!!」と思うに違いないと思ったから。

1月14日(土)に郵便局に行って簡易書留で発送。すると17日(火)には吉祥寺シアターさんから申請書が届いた旨のメールが届いたのですが、そこには確認事項が添えられていて、簡単にまとめると、、、

本番中のオペレーションを生徒さんが行うことは可能ですが、仕込み・バラシには舞台スタッフをされる業者さんを連れてこられるか、もしくは劇場スタッフの増員が必要となります。どのようにされる予定か、あらかじめご想定をお伺いしたいです。

・・・とのこと。なんか、ちょっと嬉しくなりました。「やっぱり、そうだよねぇ〜〜」と。2月1日の受付締切までにお返事をとのことでしたが、このために黒太さんに確認していたので、

吉祥寺シアターさまの予約が取れましたら、黒猿代表の黒太さんを中心に、舞台周りのスタッフを手配していただく予定になっております。

と即レス。吉祥寺シアターさんからも、それなら大丈夫ですとお返事を頂いて、無事抽選待ちに入りました。もし、将来、吉祥寺シアターで公演を予定される演劇部がありましたら、まずスタッフさんは確保しておきましょう。

そして、2月5日(日)18:27に吉祥寺シアターさんからメールが!

3月のご利用につきまして、シアターにて調整した結果、埼玉県立芸術総合高等学校演劇部様に以下の日程でご利用いただけることなりました。

【2024年3月2日(土)〜2024年3月3日(日)】《2日間》

ここがダメだったら、会場探しが振り出しに戻ってしまうところだったので、本当に嬉しかった。この後、不帰点となる『日程確認表』を返信。数日後、施設利用内定通知書が届き、施設使用料を振り込み、予約完了。

こうして、吉祥寺公演に向けた準備がスタートするのでした。

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