(『いつの話だよっ!』とお思いでしょうが、備忘録なので・・・)
(この記事はいずれ2018年12月24日 @ 23:00に移動します)
12月23日・24日に第54回関東高等学校演劇研究大会(栃木会場)が栃木市栃木文化会館の大ホールで開催されました。関東ブロックのうち、栃木・長野・埼玉・新潟・群馬から推薦された12校による上演。新座柳瀬高校は2年ぶりの参加となりました。
審査の結果、新座柳瀬高校は最優秀賞(文部科学大臣賞・全国高等学校演劇協議会会長賞・関東高等学校演劇協議会会長賞)を受賞し、来年7月に佐賀県鳥栖市で開催される第65回全国高等学校演劇大会(佐賀大会)に推薦されることになりました。また、埼玉県から一緒に参加した所沢高校さん、浦和南高校さんも優秀賞に入賞し、埼玉からの参加校が全て優秀賞を頂くこととなりました。
栃木県高等学校文化連盟演劇部会の先生方をはじめとする関東研究大会でお世話になりました全ての皆さまに御礼を申し上げますと共に、地区発表会・文化祭公演・中央発表会・感謝祭公演にご来場頂いた全ての皆さまと、栃木文化会館にご来場頂いた全ての皆さまに心より御礼を申し上げます。
個人的なお話を少し。御礼なども兼ねつつ。
前回の新潟会場と今回の栃木会場での大きな違いは、色々なところに知り合いがたくさんいたことでした。県外では実際に「稲葉先生」と呼ばれることがグッと増えるのですが、お声をかけて頂いたり、ご挨拶させてた頂いたり、最初に関東に出たときは会場の片隅で佇んでいたのですが、ただ待つという時間はかなり減ってきた感じがしています。たぶん、埼玉県に足りなかったこと、埼玉県の運営側が長年、理想としていたことはこういうことなのだろうと思います。
栃木会場の大会実行委員長先生を始め、事務局長先生、舞台総監督先生、前事務局長先生などたくさんの先生方の細やかなお心遣いにより、何の不安もなく上演に臨むことができました。個人的には色々な会議でお会いしている方々でしたので、話しかけやすくもあり、知らないところにポンッと入るのとは違う安心感もありました。また、この辺りは前事務局長閣下の交友範囲の広さがものを言っている気もします。埼玉県内で正しい理解がないように思いますが、埼玉の学校が関東大会で完全アウェーとならないのは、運営間交流をきちんとしてくださっている方々がいるからということは皆さんに知って頂かねばなりません。また、宇都宮文星女子高校さんや栃木高校さんを始めとする生徒実行委員の皆さんにもたくさんのお手伝いを頂きました。生徒講評も素敵な取り組みでしたし、本当に楽しく充実した大会をありがとうございました。
埼玉から来てくださっていたコイケ先生やイシイ先生。観に来てくださることもありがたいし、作品をきちんと観てくださることもありがたい。当たり前のことですけど、(お客さま、作品を楽しんでくださる方々は別として)作品が評価されている時に笑顔で近づいて来る人は信用なりません。評価されていないときに励ましてくれて、評価されたら厳しいことを言ってくださる方が、先輩としては一番、信頼できる存在。このお二方は僕が顧問1年目の県内でも全く無名だった時代から、地区で落とされまくりの時期に励ましてくださっていた方々。これからもダメなときには励まして頂いて、調子に乗らないようにダメなものはダメだと言ってくださる存在でいてください。
いつも駆けつけてくださる西部A地区OBのyassallさんや東京大学教育学部附属のKさん。いつも言いますが作品を継続してみてくれる存在というのはとても有り難いものです。yassallさんは『記憶している』という意味では一番のウチの芝居ウォッチャーだと思います。同じ題材の別脚本を書けることが多いウチにとってはyassallさんにどう見えるのかというのは定点観測的に重要な情報だったりします。Kさんは今年、僕の脚本に果敢にも挑んでくださったり。他校で僕の作品が上演されたのは6年ぶり。そういうのも励まされる出来事でした。いつもありがとうございます。
そして、巡りあわせというのは面白いと思うのはnatsuさんと坂戸の小父さん。栃木文化会館で関東大会が開催されるのは3度目。1回目(1994年)の出場校顧問だったnastuさん、2回目(2009年)の出場校顧問だった坂戸の小父さん、3回目の僕。埼玉の西側の伝承系譜のような並びなのは偶然でないような気もします。
僕が顧問になった頃は筑波大学附属坂戸高校が連続で関東大会へと出ていた時期でした。鍛えられた役者と美しい照明と風刺の効いた脚本が魅力的な作品がこの時期に集中しています。当時、そのこだわりの強い作風に批判する向きもあったそうですが、大切なの坂戸の小父さんが僕のように後に続く後輩の面倒をしっかりと見てきてくれたこと。しかも、自分の作風を押しつけずに(←ここが重要!) 当時の筑波大坂戸の作風を知る方は、あの影響を受けて、僕のような作風が育つというのは想像がつかないと思います。大切なのは劇の作風じゃなくて、取り組み方。坂戸の小父さんは県外の大会での経験を惜しみなく伝えてくださっていました。僕はいつまでも言い続けますが、僕の中での一番の高校演劇は誰が何と言おうと、筑波大坂戸の『濃縮還元〜彼女はなぜ化粧をするのか〜』です。
そして、natsuさん。中央発表会の別れ際に『栃木(文化会館)は縁起が良いから』と仰っていたのが、妙に印象に残っていました。1994年の関東大会に所沢高校が『エリアンの手記』で最優秀賞を受賞したのがこの会場。当時は10年以上、秩父農工しか全国大会に出ていなかった時期ですので、同じ会場で最優秀賞に選ばれるというのは少し出来過ぎた話のような気もします。今度は佐賀県鳥栖市です。仙台に比べるとかなり遠いですが、よろしくお願いします。
最後に。今回は「新座柳瀬も出るし」というような感じで関東大会に足を運んでくださる方も増えてきているようで嬉しい限りです。演劇ですから、なにより観て頂くことが何より。とにかく、お客さまに楽しんでいただけるように、これからも精一杯、頑張っていきたいと思っています。
ご来場ありがとうござまいした。
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